男装人生

いざ男子校へ!!





キキィィーー

ガチャン



巨大な校門の横にある重い小さな扉を開ければ満開の桜並木が目に飛び込んできた。

周りを見渡すとヒラヒラと花びらが散るなか、大勢の男子が大きな荷物を抱え歩いている。




「今日からここで暮らすんだ・・・」



誰に話すわけでもなくボソリと呟いてしまう。

私の周りは"超"がつくほどどんよりと暗いオーラで包まれていることだろう。



はぁ・・・

とうとう高龍学園の敷地内に踏み込んでしまったわけだ。


私、天世 怜李(アマセ レイリ)は父の命によりここに潜入(センニュウ)し、調査するためにやってきたのだ。


何故こんなにも暗いのかというと・・・


ここが男の花園だと。

潜入場所が男子校だと知らされたのは一週間前。


心の準備なんてまるでできてない。




楽勝だと思っていた。

これでお父様に認められる。

一気に期待が崩れ去ったんだ。

まさか男子校だったなんて。

やってける自信がなくなってしまった。

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