さくらへようこそ

2-5.花束に思いを込めて

パーティーが終わった翌朝、美桜はいつも通り5時に起きた。

「さて…」

いつものように準備を終えて1階へ降りた時、カウンターのうえに花束が置きっぱなしなことに気づいた。

昨日、大倉からもらったカスミソウの花束である。

「こんなところに置いたら枯れちゃうわ。

せっかくの花束なのに」

美桜は花瓶をとりに、2階へ戻った。

ガラスの小さな花瓶を片手に1階へ降りると、
「さて」

美桜は花束を手にとった。

花束を包んでいる和紙をとると、カウンターのうえに何かが落ちた。

「あら…?」

拾って確認して見ると、手紙だった。
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