新撰組異聞―鼻血ラプソディ

2話 好き……です

部活を終えて、部室で着替える。


「明日も朝練やからな」


副部長と下足へ向かう。



「お前、マジで克服した方がええで」


「わかってる……」



下足箱を開けると、靴の上に手紙が1通。



溜め息をつき、中味を確かめる。



「何や、誰からやねん!?」



「…………俺、生きて帰れる気せーへん。マジかよ、柔道部って……」


「えっ!? マジで、あいつって……すっぽかしたら、ヤバくね?」



「やっぱ、そう思う?」


副部長が、ふるふる首を縦にふる。


柔道部の主力、昨年の県大会2位。

まさかの女傑からの呼び出し……ビクつきながら、呼び出し場所へ向かう。



裏門って……地味な場所を選んだなと思う。

副部長も何故か着いてきて、女傑を見つけると、彼は木陰に隠れる。



夕焼けに染まる女傑の顔は、いつもの厳つい顔ではない。


あんな顔すんねんな~。

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