【完】復讐の元姫

:懐かしの場所




龍錬花の倉庫は、割と学校近くにある。



いや、正しくは。



倉庫に近いから、この学校を選んだと彼等は昔言っていたけれど。



「……また来るなんて、思わなかった」



屋上といい、倉庫といい。



なんでこう、もう2度と来ないと思っていた場所に私はいるんだろうか。



「入るよーっ」



奈々に連れられ、中に入れば。




「こんちわー、皆さん」



他校の下っ端……彼はどこの学校だっけ?



でも、彼と同じ高校に通ってるみんなは今日休みらしい。



倉庫の中には、結構人数がいて。



奈々に連れられた私を見て、あからさまに顔をしかめた。



……当たり前、だ。



「なんで、」



「奈々がね、一緒に来てってお願いしたの」



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