初恋 二度目の恋…最後の恋

始動

 月曜日の朝はきちんとやってくる。


 天気も良く、仕事に行くのも気持ちいいだろう。


 金曜日の衝撃的な飲み会の後、私は小林さんに送って貰って自分のマンションまで帰ってきた。一人で帰れると言っても許しては貰えず、申し訳ないと思いながらもマンションの前まで送って貰った。マンションまで色々と小林さんが話してくれるから楽しい時間を過ごせたけど、マンションの帰ってからドッと疲れは出た。


 初めての本社勤務。初めての飲み会。それもイケメン揃いで女の子は私一人。この状態で疲れない方がおかしい。


 土曜日は自分の部屋でゴロゴロして時間を過ごす。どうしてもしないといけないこと以外は全部後回しにしてしまうくらいに疲れていた。

 

 日曜日はお祖母ちゃんの病院に行ってから、普段通りの生活を取り戻し、


 そして、月曜日の朝を迎えていた。


 金曜日のあの憂鬱な朝とは違い、少しだけ頑張ろうと思っている私がいる。営業一課なんか私に務まるとは思わないけど、出来るだけ頑張ってみようとは思う。仕事は徐々に覚えるしかない。


 そう思うと気持ちも楽になる。


 始業時間よりもかなり早い時間に会社に着いたのだけど、ドアを開ける前からすでに仕事をしていると思われる音がする。一番に出社しようと思っていたけど、遅かったみたいだった。


 営業室のドアを開けると、そこには金曜日に見た同じ光景が広がっていた。

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