first love~世界で一番素敵な初恋~

運命の練習試合



練習試合当日。


今日の天気は晴れで、空には雲一つなかった。
まさに、練習試合日和(笑)


私は集合時間の一時間以上前に到着したはずなんだけど、既にレギュラー陣はコートに入っていて練習に打ち込んでいた。


他にも1年生が集まってドリンクを作ったり、マネージャー業務を行っていた。


何故1年生がマネージャー業務を行っているのかというと……


マネージャー希望が溢れていたんだけど、希望する人はレギュラー目的でマネージャーの仕事はせずに試合に夢中になる人が多かったのでマネージャーは募集せず、1年生が行うのがテニス部の決まりになっていた。


スコアを書き込む係、ドリンクを作る係、コートを整備する係など担当が決まっていて1年生はそれぞれ分かれて仕事をしていた。


「皆、おはよう。
私もドリンク作るの手伝うよ。」


鞄を隅に置くと、私はコートじゃなく裏方に回った。


「島崎先輩、おはようございます。」


中に入ると全員が声をそろえて私に挨拶をする。


「でも、練習しなくて大丈夫なんですか?」


「普段やるべきことはやってるから今更練習しなくても大丈夫だよ。
それに皆でやったほうが早く終わるでしょ?」


そう言って時間になるまでドリンクを作ったり、スコアを用意したりと1年生を手伝っていた。


< 13 / 348 >

この作品をシェア

pagetop