Wonderful DaysⅢ【berry’s cafeバージョン】
【第2章】

置き土産






「…………ま、………て…さい」


遠くで誰かの声がして、深い眠りから意識が浮上する。


「…………う……ん?」


誰? まだ眠いんだから、ゆっくり寝かせてよ……。


「マリア様、起きて下さい。新学期初日から遅刻なんて、マーク様に怒られますよ?」


新学期初日? 

マーク兄さんに、怒られる?


「……………………」


マーク兄さんに……


「マーク兄さんに怒られるのだけは絶対ヤダ!!」


鬼の形相のマーク兄さんを思い出して、飛び起きた。


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