満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜

二度目



朝……

私が目を覚ますと
知らない部屋だった



あ……
多分、ここ康太のマンションだ。


周りを見渡すが、私だけ。
家具はモノトーン
ただ寝る部屋って感じ。


私はベッドから動きたくなくて
天井を見つめていた。



昨日のは夢じゃないんだ……
私がここにいるってことは
私は親に見放されたってこと。


そう考えたら涙がでる…

泣いたらだめ。
泣いたら……


私は自分の手で顔を覆った。


「結衣…入るぞ」


康太が入ってくる


私は手で顔を覆ったまま


ベッドが軋む


「結衣…そのまま聞いてくれ」

「前にも言ったが、この部屋は好きに使っていい。必要な分だけ金は渡す」
「お前が望む事は、なんでもしてやる」
「この状況を理解するんだ、受け入れろ」


そんなのわかってるよ…

どうにもならないんだから
私が納得するしかないの……


けど、
私は親に見捨てられた
親に売られた

そんな気持ちで仕方がない…
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