私の王子様を見つけました

ボロアパートに社長が来て、拉致された

今日は撮影がないと言われたから、ぐうたらと過ごす事にした。


このぐうたら生活を何とかしたいと思うけど、本当に駄目なんだよね。



ベットの上でポテトチップス食べて、コーラ飲む事が唯一の安らぎ。


洗濯もたまってるし、ゴミ出しもしないと大変なことになりそうだけど。


だけど、面倒くさい。


シャワーも浴びずに寝たから、シャワーを浴びて洗濯することにしますか。


その時チャイムが鳴った。


もしかして大屋さんかな。



家賃払ってないし。



ボロボロの部屋着で、ボサボサ頭のままドアを開けた。


何で、社長がいるんですか?


ちょっと待って、先ず冷静に考えてみよう。



ドアを閉めようとしたら、思いきり足でドアを開けられた。


こうなったら、とぼけよう。



「あの、どちら様ですか。」



「入るぞ。」



ちょっと、何で、私のアパートが分かったの?


あ、もしかしたら履歴書の住所見たとか。


私って本当にバカだ。



何で、ボロアパートの住所なんて書いてしまったのか。



どうして、何で、尋ねて来たりするのよ。



もう、訳が分からない。



ベットの上に散乱してるポテトチップスの袋と、コーラのボトル。



床には脱ぎ散らかした服の山。



台所もゴミの山、カップ麺の容器が散乱してるし。



もう、こうなれば開き直るしかない。



だけど、何で拓斗が、嫌、社長がここにいるのか。



質問してもよろしいでしょうか。



「おい、なんなんだ。この部屋の汚さは。」



分かってます。



汚いのは充分分かってますから。



何で社長がここにいるのかが問題ではないでしょうか。



そう質問したくても怖くて聞けそうもありません。
















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