彼はあの子の婚約者

莉緒said

陸のお見舞いに来たのに、
なんか、急に陸が怒った

なんで、怒ったか分かんないけど、
イライラしてる時に
なんかいうと、余計大変
だから、私はいわれるがままに
陸の部屋を出た

陸、今まで私には怒ったこと
なかったから、びっくりして
それに帰れなんて言われて
悲しくなって涙が出てきた。

1人でとぼとぼ、
陸の家の広くて長い廊下を歩いた。

「・・様、莉緒様」

声が聞こえた。
前を向くと、執事の相川さんがいた。

相川「どうなさったのですか?
よかったらこれどうぞ」

莉緒 ぺこり

相川さんはそういって、
ハンカチを差し出してくれた。
ありがとうございますと言おうとしても
声が出ない

相川「陸様と何かあったのですか?」

莉緒 こくん

相川「私で良ければ聞かせて
頂けませんか?」

相川さんなら、
そう思い、私はうなづいた。

相川の後につき、陸の部屋の半分
くらいの部屋に入った。

相川「どうぞ、ここなら
誰もこないので」

莉緒 お辞儀をする

相川「ところで、先ほどから
お話になられていないのですが」

莉緒 声が出ない

私は必死で口で言った。
けど、相川さんは首をかしげる

すると、相川さんは
メモ帳とペンを持ってきてくれた。
相川「声が出ないのですか?」

莉緒 はい

とメモ帳に書く。
なんだ、相川さん分かってた。

相川「いつからですか?」

莉緒 陸の部屋を出てから

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