喫茶の謎解き意地悪紳士2
第2章
俺の相棒
陽は完全におち、月が夜空を不気味に照らしてる。
黒い雲が何度も月を隠しては、ゆっくり流れていく。
阿部雄三(あべゆうぞう)は、商店街の近くの駐車場に乱暴に車を停めると、ズカズカと靴音を鳴らしながら商店街を向かって歩いていた。
時刻は夜の22時だ。
商店街の店はシャッターが閉まり、どの店も開いていない。
こんなのはいたって普通だ。
だが、俺はひとつだけ夜でも開いている店を知ってる。
阿部はひとつの店の前で足をとめた。