俺様社長と秘密の契約

彼女は誰にも渡さない

…そして迎えた創立記念パーティー。

服に困っていると、自室のドアをノックする音がした。

「…はい」
「…失礼します」

ドアを開けたのは、竹田。その手には、大きな箱が握られていた。

「…先程、これが理子様に送られてきました」
そう言って、私に手渡す竹田。

…差出人は、龍吾からだった。

私はその箱を開ける。
「…これは」

真紅のドレス。露出を抑えたシンプルなロングスカートのドレス。それに合う赤のピンヒール。

「…素敵なドレスですね。理子様によく似合いそうです」

そう言って、竹田は微笑むと、一礼して、部屋を出て行った。

…。

私は、そのドレスを着ると、自室のドアを開けた…。ドアの向こうに、龍介がいた。
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