Wonderful DaysⅢ【berry’s cafeバージョン】
【第3章】

親友

                          ◇

(side:綾)


「……………………」


ちょっと待って。

今、この子は何て言ったの?

突然の告白に、頭が追いついていかない。


登校初日の今日。

親友の恋の行方がずっと気になって仕方がなかった私は、朝からそのことを聞きまくっていた。

うまくいったなら喜んで報告してくれるはずだし、ダメだったなら落ち込んでいるはず……。

なのに口籠って微妙な反応をするマリアからは、どうなったのかまったく検討もつかなくて。


一向に話の進まないマリアを半ば強引に引き摺って、連れて来たのは自分の家。

自分の部屋に連れて来てやっと口を開いたと思ったら、私の予想していた言葉とはまったく違った答えが返ってきた。



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