【実話】終わらないトンネル
4章

家 の 「灯り」 とは




私が5歳の時、両親が離婚して以来
私、父、祖母、兄で8年間暮らしていた


具体的にどこが欠点か...
それぞれにある“弱い部分”だろうか


父はたしかに優しいが
それは自分にも子供にも甘いととれた
自分が立場が危うくなれば「逃げる」


幼い頃から父のずるい性格には
薄々気づいていたが
子供の頃のお父さんへの印象は
二割増しに感じ取れるものだから
どこかぼんやりとしか父をとらえてなかったのだろう


父の「自分さえよければそれでいい」は
故意とゆうより無意識だ


兄も心が弱く落ち込みやすく
自分のこと、家のことを一人で背負い
その末に失踪し自殺を図って
山の中で全身ズタズタの状態で発見。


本当に奇跡的に背骨のヒビだけで済んだ
あとひとつ不思議なことに
全身あれだけズタズタだったのにも関わらず
兄の顔は綺麗なままだったそうだ

何かが兄を思ってくれたのだろう
テルキかもしれない..


そんな兄の一大事にも父は言った
「お父さんは明日仕事がある
だから、それどころじゃない」と..

私はその瞬間に

「こいつ親かクズかどっちなんだろう
要らないやっぱ家族なんて」と思った


一方、祖母だがこれまた「我が強い」
私がこうゆうんだからこうでしょ だ。
本当に一歩も引かないし
自分が惨めに見えることももっとも避ける


例えば私が嫌なことがあって
家で泣こうものなら
私がその理由をゆうまでいつまでも聞いてくる


「どうしたの?誰に何をされたの?
今日誰とあったの?今、連絡を取ってる人に
何か嫌なことを言われたの?」と。


私が「放っといて欲しい」と言うと、


「何で婆ちゃんに言えないの!!
私は梓のために聞いてるのに
そんな泣かすような友達とは
連絡も取らなくていい!会わなくていい!
そんなことも言えないのなら出ていく!!」と
突然、取り乱し私に突っかかってくるのだ。


こうなれば私は何故怒鳴られ
さらに泣かなければいけないのか
解らなくなりパニック発作に陥る
過呼吸になりのたうち回る私を見て
祖母は「キチガイ!」としばくのだ

どうなっているだ
私の家族は..


よく「こんな家生まれたくて生まれた訳じゃない」と言うが
生まれたくなかった訳じゃないが
さすがに心の安らぎのない家など家ではない。


私は怒ると本当に暴走するため
家の壁も殴り倒し穴を開けたこともある
だから、本当は暴れたくも怒りたくもないのだ


祖母は父方の母なため
親子でここまで似てしまっているのかもしれない
言っては行けないことだが
私は家族をとても愛しているし
大切にもしたいと思っている。

ただ、愛するに私の家族は相当しない

とても残念でならない
だから、私はもし大人になり
私が寛大になった時、愛し直そう
そう考えている


てな訳で、我が家では生まれてから
ずっと「心のDV」が続いている。

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