姫、私は誓います。

俺も変われたらな

ランバートがレイア姫ではなく彼女に思いを寄せている理由が何となく分かった気がした。きっと下手に近付こうとしないこの距離感が良いのだろう。

「・・・」

きっと彼女は不器用なんだろうな。どういう環境で育って来たのかは知らないが、ラークを元気付けるための方法を転た寝しながら考えているみたいだった。

「ごめんな、ラークペイさん。悪い奴じゃないんだ」

「わーってる。ありがとよ」

やっぱり変わった気がする。レイア姫に仕えていた頃は思い悩んだら自分の事で精一杯でそんな言葉、出てこなかったはずだ。なのに彼女を理解し感謝した。会えなかったこの11年は、ラークペイという男にとって無駄じゃなかったという事か。俺は変われているだろうか。後悔のしない生き方をしているだろうか。
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