私のシンデレラストーリー❊✧.。.:*

お姫さま





俺は、初めて強く惹かれる女に会った。


鈴木 ひより。


マロンブラウンの長い髪。

いつも、ふわふわに巻いている。

小さくて華奢。

ぱっちりとした大きな目は、ブラウンよりの青い薄い色の瞳。

すっと通った鼻筋に、小さなピンク色のぷっくりした唇。

自然と香る甘い匂いは、彼女のようなふわふわで小さくて繊細なお菓子を想像させる。


柔らかな雰囲気と上品な出で立ち。

社内でも密かに人気があるという。




そんな鈴木さんは、俺に初めて会ったのは、食事に誘われた日だと思っている。


表向きは、そうなっている。


でも、本当は違う。


俺が鈴木さんに初めて会った日は、

入社面接のとき。


俺は、面接官として会場にいた。


俺の目で直接、自分の社に就職を希望する人を見るため。


どいつも、こいつも面接の見本のような答え方。

感情がこもっていない。

ありきたりな答え方。



俺は、それが気に入らない。

もっと、型破りな奴いないかな……。

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