秘密の契約

契約

「好きなものを頼むといいよ」



千波が言うとウェイターが日菜にメニューを渡そうとした。



「いい……千波くんが選んで？」



日菜の好き嫌いを熟知しているであろう千波だから任せることが出来る。



それに着替えされられてここへ連れてこられた事を賄賂と言う千波に日菜はがっかりしていた。



何を選んでも食欲がわかないだろう。



ウェイターにオーダーしている千波の姿を水の入ったコップをもてあそびながら盗み見る。



店に入った瞬間から食べに来ている女性たちの視線が痛い。



千波くんと外に出ると心臓に悪い……。




< 62 / 684 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop