異能者達の宴~夢の競演特別編~

修内太

その敵の拳の炎に照らされて、顔が見えた瞬間、俺は思わず動きを止めた。

…それは相手も同じだった。

路地裏で蠢く怪しげな連中。

魔道がらみならば、魔術を扱う人間として放っておく訳にはいかない。

そう思って仕掛けた。

思いの他に手ごわい相手で、障壁や『矢』の魔術でも手こずるほどの使い手。

おまけに見た事もない、強力な炎の…魔術らしき技を使う。

何とか追い詰め、とどめを刺そうとして近づいてみると、その相手は…。

「…小山田…哲平…?」

「宮川…宮川修内太なのか…?」

それは数ヶ月前に失踪し、以来行方知れずとなっていた同じ高校のクラスメイト、小山田哲平だった。

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