I先輩

本当の友達

 


わたしは急いで梨乃ちゃんを追いかけた。

しばらく走っていると、前をゆっくり歩いている梨乃ちゃんを見つけた。



「りっ、梨乃ちゃん!待って!!」

「う、わっ!?ついて来んなよ!!」



梨乃ちゃんはわたしを見るとスピードを上げて走り出した。



「まっ…止まってー!!」



わたしは全力で走った。



「ハァ…止まった…」



やっと着いた先は屋上だった。

ここならもう逃げられない…はず

梨乃ちゃんがなんであんなことしたのか…

ちゃんと聞きたい



「梨乃ちゃんなんで…あんなこと言ったの?」

「…だから言ったじゃん、あんたが嫌いだから」



梨乃ちゃんはまたわたしを睨みつけて言った。



「わたしは…梨乃ちゃん好きだよ?」

「は?何言って…」

「だって声かけてくれたじゃん、部活入りたいって。」

「それは…!」


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