【実話】ありがとう…。

‡第六章 病気~宣告~‡

2001年11月6日。

今日は、早番で朝の7時から3時半までの勤務。


仕事の合間に、

「たかさんもう、病院に行ってる時間だね」

そう思いながら仕事をこなし、お昼の休憩に入る。


「メール来てるかな?」

と携帯をチェックすると、新着メール1件あり。


メールBOXを開けると、やっぱりたかさんからのメール。



メールを見て、目を疑った―‐。



「嘘でしょう!?」



―――――――――――

宛先:望
Sb:

病院行ったら直ぐ入院しろって言われた…。

検査の結果、癌なんだって…。

俺、死ぬのかな?

肺にも転移してるし、明日手術だって。

―――――――――――


ボトリと音をたて携帯が落ちる―‐…。


頭の中が真っ白になっていく。


どのくらい、そうしていたのか分からない―。


お昼休憩の為に、休憩室に入って来た美子。


私の様子が可笑しい事に気付く。


「望さん…?」



「………」



「望さん」



「………」



「望さん!」

肩を揺すぶられ、やっと我に返る。


「美…子…?」



「どうしたの?何回呼んでも返事ないし…」


< 47 / 168 >

この作品をシェア

pagetop