ヴァンパイアの花嫁 番外編①

2

レオンの血は高貴な血。


レオンはあたしの血の匂いはたまらないと言うけど自分自身の血の匂いはヴァンパイアになって嗅覚が鋭くなったのに良くわからない。



* * * * * *




「お城の中を散策してみますか?」


アメリアが退屈そうなティナに提案する。


「ほんと?いいの?」


ティナの顔が明るくなる。


「はい ティナ様はもうヴァンパイアなので襲われる心配はないかと それにわたしが万が一の時には戦います 念のため、ダーモッドも一緒に連れて行きましょう」


ティナはにっこり笑うと床に足をつけて立ち上がった。


歩けなかった時が夢のようだ。


今は好きな所へ歩いていける。


< 9 / 78 >

この作品をシェア

pagetop