心 ―ハジマリノウタ―

Get Closer A Fact




それから暫くして、

レイが任務から帰ってきた。


その頃には、

リヴィアに弟子ができたこと、

それが私だということは

人々に知れ渡り、

ロックはその様子を満足げに眺めていた。


リヴィアはロックにも

アトネスの話をしたようだ。


以前にも増して、

2人の仲は親密になったように

見えたからだ。


レイは、私とリヴィアが再会できたこと、

師弟になったことを

私以上に喜んでくれた。




「師弟になったんだって?!

おめでとう、ユア!

全く…2人がなかなか会おうとしないから

毎日ハラハラしてたんだからな?

リヴィアも回復してから

自分で会いに行くって聞かないし」




嬉しそうに笑うレイに、

私も思わず笑ってしまった。


すると、レイは頬を赤くして

驚いたように固まってしまった。


そして、それから慌てて口を開いた。


その様子を見たリヴィアが

ニヤニヤして言う。




「ゆ、ユア、笑えるようになったんだ?

髪も、似合ってるよ」



「あれぇ?

レイナード君、もしかして

見惚れてる?

そうかい、そういうことなのね。

ちゃんとしとかないと、

リオ辺りに取られちまうよ?」



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