幼なじみ〜first love〜
蒼―side―
俺たちはクレープを食べながら家に着いた。
部屋でブレザーを脱ぎ、ネクタイを緩める。
さっきの帰り道、アイツ……
自分のことだって
全然気づいてなかったな…
それほど…
絢音の中で、俺は何とも思われてないってことだよな…
俺は部屋着に着替え、絢音の部屋へと向かった。
――…ガチャ
「…入んぞ?」
「ちょっと…!蒼…勝手に部屋に入って来ないでよ!!」
絢音はまだ制服姿のままで、顔を赤くして、小さなクッションを俺に投げつけた。
「最近すぐキレるな…おまえ」
「着替えてたら、どぉすんのよっ!」
「俺は別に…むしろラッキー……」
「バカッ…!その変態な性格どぉーにかなんないの?」
「……男はみんな、そういうもんだろ?」
絢音とよくケンカになるのは、ついイジメたくなるからだと思う。
小さい頃から何も変わってねぇや…俺。