旦那様は高校教師

昼食



午前中の授業が終わり、昼食の時間を迎えた。



私の昼食はパン1個。



其れを買う分しか昼食代を貰えない。



「ほたる、パン1個でお腹減ったりしない?良かったら此れ食べて」



祐奈は私の前にサンドウィッチを置く。



正直、パン1個ではお腹イッパイにはならない。



後1個、ううん…せめて後半分でも食べれたら私のお腹は満たされる。



だけど、そんな事は口が避けても伯母さんには言えない。



でも世界の何処かには、食べ物も飲み物も満足に口に出来ない人だって居る。



其れを思うと、パン1個でも十分贅沢なんだよね。



「私…此れ嫌い!ほたる、食べてぇ」



詩織はお弁当の蓋にブロッコリーを乗せる。



「有り難う…今日だけ貰うね…」



私は祐奈と詩織の好意を無にしないよう差し出された物を受け取った。



でも、やっぱりこう言うのはチョット苦手。



気を遣われている様で、同情されてるみたいで、素直に甘えて良いのか分からないの。





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