「君を娶りたい」 女子力低下中の私が、ある日突然、 なんの前触れもなく求婚された。 気高く容姿端麗な、初対面の御曹司に。 （嘘でも、妄想でも、詐欺でもなかった） □*:;;:*■*:;;:*□*:;;:*■*:;;:*□*:;;:*■ 家業のため、 欠乏気味の結婚願望を取り戻すため、 婚約者となったはいいけれど 冷徹な彼との花嫁修業は、なかなか刺激的で…… 「君と愛し合う未来しか考えられない」 「できるまで毎晩頑張ろうか」 名家に嫁ぐ以上、 育むべきものは愛だけじゃない。 それは重々承知しているので、どうか。 どうか、お手柔らかにお願いいたします。 □■ 公開 2019.9.8〜　完結 2019.11.27 □■

　　　――父が亡くなった。 　　それと同時に借金発見。婚約者とも婚約破棄に。 　　そんなある日、父方の祖母という女性が訪ねて来て……？ 　　⑅︎∙︎˚┈︎┈︎┈︎┈︎┈︎┈︎┈︎┈︎┈︎┈︎┈︎┈︎˚∙︎⑅︎ 　　由良乃製茶会社のかりそめ令嬢 　　(御菓子司【お菊】の一人娘) 由良乃(菊亭) 千愛 　　　　Chia Yurano 　　 × 大宮流煎茶道・煎茶家 　　　　　旧財閥御曹司 　　　　大宮　誓斗 　　　Chikato Oomiya 　　⑅︎∙︎˚┈︎┈︎┈︎┈︎┈︎┈︎┈︎┈︎┈︎┈︎┈︎┈︎˚∙︎⑅︎ 　ただの和菓子屋の娘だった私がお嬢様になったと思ったら、煎茶家とお見合いすることになって……最愛妻になりました。 　　　　　　　◽︎◼︎◽︎ 　　オススメ作品に選んでいただきました！ 　　　ありがとうございました！

　老舗和菓子屋【お菊】の一人娘である菊亭(きくてい)千愛(ちあ)は、父子家庭で育つも父が病気で亡くなりお店の道具の整理をしていた。悲しみに暮れていた時、借金があることがわかる。千愛は、高校卒業して家業の手伝いをしていたために自分の貯金はほとんどないも同然だった。 　そんなある時、父方の祖母がやってきて父が御曹司で一般家庭の母と駆け落ちしたと聞く。それに借金があることも知っていてそれを肩代わりするからうちの養女にならないかと言われた。 　その話に頷くことしかできず、そのまま養子縁組をすることになり半年ほどお嬢様としての教養やらマナーやらすることになった。 　その後、祖母から縁談を渡されて……。 　そこにいたのは和菓子屋の常連だった大宮誓斗だった。