Please let me hear your voice-君の声を聴かせてー
プロローグ 君の声を聴いた日-クリスタルー
夜の空気は冬の終わりの匂いを少しだけ残していて、
柚歩はゆっくりと息を吸った。
胸の奥がきゅっと痛むのは、もう慣れてしまった感覚だった。
母を失ってから、声を出すことが怖くなった。
だから夜の公園に来るようになった。
誰にも聞かれない場所で、少しだけ声を外に出すために。
柚歩はブランコの前に立ち、胸元を押さえて目を閉じた。
「……お母さん」
かすれた声が夜に溶け、涙が静かに落ちていく。
それでも柚歩は歌った。
震える声で、途切れ途切れの旋律を空へ放つように。
そのときだった。
——誰かが、聴いていた。
柚歩はゆっくりと息を吸った。
胸の奥がきゅっと痛むのは、もう慣れてしまった感覚だった。
母を失ってから、声を出すことが怖くなった。
だから夜の公園に来るようになった。
誰にも聞かれない場所で、少しだけ声を外に出すために。
柚歩はブランコの前に立ち、胸元を押さえて目を閉じた。
「……お母さん」
かすれた声が夜に溶け、涙が静かに落ちていく。
それでも柚歩は歌った。
震える声で、途切れ途切れの旋律を空へ放つように。
そのときだった。
——誰かが、聴いていた。
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