最後まで読まないで

紙飛行機

ベランダから紙飛行機を飛ばした。「誰かに届くといいな」白い機体は風に乗り、マンションの下の道へと落ちていく。見下ろすと、すぐに通りすがりの人が拾い上げ、こちらを見上げた。「あ、届いた!」喜んで手を振ろうとした私は、慌ててベランダの陰に身を隠した。拾ったその人は、紙飛行機をポケットにしまうと、私の部屋がある四階に向かって、外壁を素手でスルスルとよじ登り始めたからだ。
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