恋の模範解答を教えて~年下君の甘い執着に落とされまして~【完結】
5
帆高の部屋を跳び出し、夜の街を無我夢中で走り抜けた。
タクシーに飛び乗り、自室の重いドアを閉めた瞬間、和香はその場にへたり込んだ。
心臓が恐ろしいほどの速さで脈打ち、膝がガクガクと震えて止まらない。
『フリなんかじゃなくて、俺は、ずっと前から和香さんが好きでした』
『どうしたら……あなたは俺のものになりますか』
耳元で囁かれた帆高の切ない声と、背中を包み込んだあの狂おしいほどの体温が、皮膚の表面に焼きついたように残っている。
(嘘……うそでしょう……っ?)
頭を抱え、和香はギュッと目を閉じた。
後輩からの突然の告白。混乱とパニックの中で、けれど……和香の胸の奥底から込み上げてきたのは、恐怖でも拒絶でもなかった。
それは、ずっと自分の中に閉じ込めていた、紛れもない“熱“だった。
(私……久東くんのこと……)
彼に触れられた時、不快感なんて微塵もなかった。
神楽坂の前で恋人と抱き寄せられた時、言いようのない安らぎと誇らしさを感じていた。
ののかと話す彼を見て覚えた胸の痛みは、ただの嫉妬だった。
ずっと”頼れる後輩”という仮面で隠していたけれど、和香は自分でも気づかないうちに、とっくに帆高のことを一人の男性として好きになっていたのだ。
「っ……ふ……っ……」
自分の本当の気持ちに気づいた瞬間、溢れ出した涙が頬を伝ってポロポロとこぼれ落ちた。
けれど、気づいたからといって、手放しで喜べるはずなんてなかった。
タクシーに飛び乗り、自室の重いドアを閉めた瞬間、和香はその場にへたり込んだ。
心臓が恐ろしいほどの速さで脈打ち、膝がガクガクと震えて止まらない。
『フリなんかじゃなくて、俺は、ずっと前から和香さんが好きでした』
『どうしたら……あなたは俺のものになりますか』
耳元で囁かれた帆高の切ない声と、背中を包み込んだあの狂おしいほどの体温が、皮膚の表面に焼きついたように残っている。
(嘘……うそでしょう……っ?)
頭を抱え、和香はギュッと目を閉じた。
後輩からの突然の告白。混乱とパニックの中で、けれど……和香の胸の奥底から込み上げてきたのは、恐怖でも拒絶でもなかった。
それは、ずっと自分の中に閉じ込めていた、紛れもない“熱“だった。
(私……久東くんのこと……)
彼に触れられた時、不快感なんて微塵もなかった。
神楽坂の前で恋人と抱き寄せられた時、言いようのない安らぎと誇らしさを感じていた。
ののかと話す彼を見て覚えた胸の痛みは、ただの嫉妬だった。
ずっと”頼れる後輩”という仮面で隠していたけれど、和香は自分でも気づかないうちに、とっくに帆高のことを一人の男性として好きになっていたのだ。
「っ……ふ……っ……」
自分の本当の気持ちに気づいた瞬間、溢れ出した涙が頬を伝ってポロポロとこぼれ落ちた。
けれど、気づいたからといって、手放しで喜べるはずなんてなかった。