橘廉さんの作品一覧

真夜中の校則
橘廉/著

総文字数/4,558

ミステリー・サスペンス1ページ

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「帰りたければ、七つとも答えろ」 午前零時。 自分の部屋で眠ったはずの朝日奏太は、学校の教室で目を覚ました。 集められたのは、八人。 黒板に浮かび上がったのは、七つの校則。 自分の名前を、人に伝えてはいけない。 夜の校舎のことを、昼に口にしてはいけない。 そして――。 四時までに謎を解けなければ、投票で誰か一人を選ばなければならない。 選ばれた人は、夜の学校に閉じ込められる。 昼の世界では、その人がいたことさえ、誰も思い出せなくなる。 鳴らないピアノ。 十三段目を踏んではならない階段。 鏡の奥から呼びかける声。 奏太たちは昼の学校で資料を探し、声にできないことをノートに書き、次の夜へ手掛かりを持ち寄っていく。 けれど、昼になると思い出せない「三番」の男子がいる。 三人家族なのに、母はいつも四つ目の茶碗を出す。 忘れてしまった誰かが、まだ帰りを待っている。 七つの謎を、全部解く。 今度こそ、誰も置いて帰らないために。
生徒ひとりの島に、ふたりめが来た
橘廉/著

総文字数/3,959

ミステリー・サスペンス1ページ

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「友達になったふりは、一度もしてない」 同じ問題を解く相手も、音読の続きを読んでくれる相手もいなかった。 潮守島の中学三年生・浜崎航の教室に、東京から篠宮澪がやってくる。 一年間だけの離島留学。 待ち望んでいた、たったひとりの同級生だった。 船酔いに弱く、地図ばかり見ている澪。 航が案内する島の道を、彼女はなぜか熱心に手帳へ書き留めていく。 一回多い灯台の光。 書きかえられた船の出港時刻。 子島へ続く、帰りのない足跡。 二人で謎を追い、授業では机を寄せ合う。 隣に誰かがいる毎日が、航にはうれしかった。 けれど、台風で島が閉ざされた日、神社の鏡が消える。 その騒ぎの中で、澪が島へ来た理由を知ってしまう。 「おれに聞いたことも、全部そのためか」 一緒に笑った時間まで、嘘だったのか。 答えを聞くのが怖くて、航は澪に背を向けた。 春になれば、澪は島を去る。 その前に、彼女ともう一度、同じ地図を広げられるだろうか。
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