迷信の生贄花嫁、食べられると勘違いしたまま竜王陛下の溺愛が始まって戸惑ってます~食べるって物理的な意味ですよね?~
第3章
第18話 アバロンド家の秘密(シドリウス視点)
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「夢塞病に魘されなくなって今日で三ヶ月目になる」
書斎にて。仕事が一段落したシドリウスは机の上で肘をつき、手を重ねて神妙な顔をしていた。
このところ、百年患っていた悪夢をさっぱり見なくなった。
完治した要因があるとすれば、毎日フィリーネと一緒に眠っていることくらいだ。
ベッドを共にして以降、就寝時間になるとフィリーネの方から訪ねて来るようになった。
枕をぎゅっと抱きしめて「一緒に寝ませんか?」と尋ねてくる破壊力ときたら凄まじい。
小さくて可愛い生き物の誘いに誰が抵抗できようか。
少なくともシドリウスにはできない。
本人は気づいていないだろうがシドリウスは入眠するまでの間、生殺し状態だ。
その上、フィリーネからラベンダーの香りがする。それが彼女の香りと合わさって甘い香りが誘惑してくるので余計に生殺しに拍車がかかっていた。
成人するまで手は出さないと決めているが、眠りに入るまでの間は必死に欲望と葛藤している。否、葛藤している間に眠っているのだからやはり自分は神経が図太いのだろうか。
そんな疑問はさておき、フィリーネが夢塞病完治の要因になっているのは確実だろう。