婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】
EP:5☆レイヴン公爵家の騎士様!
リリィside
目の前で意地悪に笑うギル様に、私は引き攣った笑みを浮かべる。
このままじゃ、変装がバレちゃう……どうしよう……っ!
目の前のギル様に、ドキドキはらはらしていると
───コンコンッ
扉を叩く音が聞こえてきた。
その音に、私の顔を覗き込んでいたギル様の身体がすっと離れていく。
た、たすかったぁ……っ!!
誰だかわかんないけどありがとううう。
私は心の中で部屋に来た人へこっそり感謝して、小さく胸をなでおろした。
「……入れ」
ギル様の声だけが部屋に響き渡る。
「ギル、例のお嬢様の件、まだみつから……おっと失礼。お客さんがいたとは、申し訳ございません」
入ってきたのは、プラチナブロンドの髪の毛をサラサラと靡かせる綺麗な男性だった。