敏腕CEOと契約結婚したら、攻略不能なほど溺愛されています
エピローグ
 先日、碧人さんのご両親と初めて顔を合わせた。
 名家である京極家との結婚だし、碧人さんのお父様は厳格な方だと聞いていたので、挨拶したときは心臓が口から飛び出そうだった。
 しかしお父様は私の目を真っすぐに見つめ、「碧人を支えてやってほしい」と、温かい言葉で私を迎え入れてくれた。
 お母様も終始穏やかな笑顔を絶やさず、私たちの結婚を心からよろこんでくれた。

 都内でも有数の格式を誇る、京極グループゆかりの広大なチャペル。
 天井からは繊細なクリスタルのシャンデリアが輝き、壁一面のステンドグラスから差し込む光が、大理石のバージンロードを美しく彩っている。

 本日、私と碧人さんはここで結婚式を挙げる。
 参列者が待つ扉の前に立ち、フーッと細く息を吐き出した。あまりの緊張に、ブーケを持つ手が自然と震えてきてしまう。

「陽咲」

 やわらかい声に呼びかけられて横を向くと、純白のタキシードを完璧に着こなした碧人さんが私を見つめていた。
 その姿はいつも以上に凛々しくまぶしい。きっと、誰もが息をのむだろう。

 彼は私が震えていると気づくと、大きな温かい手を添えるようにしてそっと包み込んでくれた。
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