スパダリの溺愛はスーツを着崩すように

第7話 遼side 俺の理性を着崩すのは君だけ

会議室に入って扉を閉める。
カチッ。
鍵をかける音がやけに大きく響いた。

「…黒澤社長?」

分かってる。

鍵をかける必要なんてない…。


一宮は彩乃を助けただけ。
眼鏡を外した彩乃を見るのは初めてじゃない。
あの日も、昨日も。
知っていた。
どれだけ綺麗な瞳なのか。
俺だけが知っていたかった。


「一宮と何を話してた?」


「困ってたところを助けてもらったんです、私だって気づいてなかったみたいで」


知っている。
俺が助けようとしたら、一宮が彩乃を彼女だと言っていた。
分かってる。
助けるための嘘くらい。


でも彩乃は俺の彼女だ。


俺はぐるぐる考えて黙っていた。
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