目立たない総務の私ですが、ハイスペック副社長がジレ甘です
episode22ーーシンガポール・国際緊急サミット
​48時間後。

熱帯の湿気が満ちるシンガポールの最高級ホテル、その最上階のグランドボールルーム。

円卓を囲むのは、三ツ橋商事の役員陣、現地政府の高官、中東の事業パートナー、そして最前列で圧倒的な威厳を放つ鷹司グループ最高顧問・鷹司宗一郎。

開会早々、宗一郎の意を受けた鷹司側の理事が、冷やかな微笑を浮かべて書類をテーブルに滑らせた。

​「我が鷹司アセットマネジメントは、本中東LNGプロジェクトに対する信用格付けの再評価を行いました。結論から申し上げますと、カントリーリスクおよび事業運営上の過度な懸念につき、本プロジェクトへのシンジケートローン枠の凍結を決定いたしました」

​会議室に激震が走る。

三ツ橋商事の役員たちの顔から一瞬で血の気が引いた。

現地政府の高官たちが険しい顔で囁き合い始めた。

鷹司側の理事が、勝利を確信した目つきで鷹司を、そしてその背後に控える真由を睨んだ。
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