迷信の生贄花嫁、食べられると勘違いしたまま竜王陛下の溺愛が始まって戸惑ってます~食べるって物理的な意味ですよね?~
第5章
第36話 言い伝えの真相
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空に浮かぶ空都の城にて。
シドリウスは城内の執務室で淡々と仕事を進めていた。
側ではエリンジャー家の文官が数名控えている。
「竜王の命により、今日から魔法契約書の利用は禁止とする。それに伴い、これまで結ばれていた契約書も無効とする」
「御意。各方面に通達を出し、速やかに処理を行います」
「念のため、ここ百年で発行した魔法契約書の数を調べ、誰のもとに渡ったのかも確認しておいてくれ。将来的に回収できるように整備もして欲しい」
「承知しました」
文官はシドリウスが署名した文書を受け取ると、執務室から出ていく。
それと入れ違いでヒュドーが部屋に入ってきた。
「シドリウス様、準備が整いましたので同行願います」
「分かった」
席を立ったシドリウスがヒュドーと共に向かったのは、ミリーネのいる面会室だった。
舞踏会での騒ぎのあと、ミリーネはハビエル同様に空都の牢屋に収監さていた。
着の身着のままで収監されたミリーネが着ているのは、フィリーネから奪ったドレスだ。