迷信の生贄花嫁、食べられると勘違いしたまま竜王陛下の溺愛が始まって戸惑ってます~食べるって物理的な意味ですよね?~
第19話 アバロンド家の秘密2(シドリウス視点)
「何代か前にも特定の期間にわたって魔法契約書が大量に申請されていると言ったな。だとすれば辻褄が合わない」
シドリウスの指摘を受けてヒュドーは難しい顔をする。
「もしかしなくても、袋小路に迷い込みました? 魔法契約書の内容を暴くにはどうすればいいんでしょう? 聞き込みをしたくても青い炎が発動するのでできません!」
深いため息を吐いたヒュドーは頭を抱える。
一方のシドリウスは特に慌てることなく答えた。
「それなら簡単だ。魔法契約書そのものを手に入れたらいいんだ。そうすれば真実に辿り着ける」
「いやいや、簡単に仰いますけど難しいですって。屋敷管理を任されている執事に『魔法契約書を見せてください』って頼んで『はいどうぞ』なんて絶対に言いませんよ。寧ろ、事態が悪化しそうです!」
ヒュドーは口を尖らせて反論する。
魔法契約書などの重要書類を管理しているのは、屋敷の最高使用人である執事だ。
執事は主人に忠実であり、確固たる主従関係が結ばれている。こちら側が要請したところで断られるばかりか、主人に告げ口されてしまうのがおちだ。
ヒュドーの懸念は一理ある。しかし、それは相手が執事である場合の時だけだ。