追放されたハズレ聖女が皇帝の寵愛を受けたら、大帝国の守護聖女と呼ばれて伝説になりました
6・彼が私に向ける想い
 アデラプス王国で行われた1度目の就任式とは比べ物にならないほど、たくさんの人達の前で障壁を展開するのはとても緊張した。

 スノーエルが夜遅くに誤って扉へ頭突きをしてしまい倒れた事件をきっかけに、陛下との関係性は入る少しずつ今まで通りに戻りつつあるが、まだ完全とは言い難い。

(このまま時間が解決してくれると、いいのだけれど……)

 就任式の成り行きを後方で見守るダリウスの表情は、言い争いの時と同じだ。

(私が聖女になるのを了承したつもりはないと怒っているのであれば、難しいかもしれないわね……)

 今の自分ができるのは、彼に素晴らしい聖女だと思ってもらえるような障壁を領土全体に張り巡らせることくらいだろう。
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