私を言葉で抱く年下作家の溺愛

⑤俺が書きたいのは、あなたとの未来です

それからも——蓮は、毎週のように編集部へ顔を出していた。

打ち合わせのため。担当の木原君が忙しい毎日を送っているからだ。

打ち合わせスペースのドアが開くたびに、無意識に、視線が向く。

そして——彼は、決まって私を見る。

まっすぐに。何かを言いたげに。

まるで——今すぐにでも、話したいとでも言うように。

胸が、わずかに揺れる。でも、私は動かない。

動かないと決めたから。

視線を落とし、手元の書類に意識を向ける。

ペンを走らせる。何でもないふりをして。

「編集長」

木原君が、そっと声をかけてきた。少し気遣うように。

「いいんですか?」

ちらりと、蓮の方を見る。その意味は、すぐに分かる。
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