私を言葉で抱く年下作家の溺愛
「こんなところまで、社長は見てないですよ」

——優しい言葉。でも、私は首を横に振った。

「いいのよ」

短く、はっきりと。それ以上は、何も言わない。

言えない。本当は——会いたい。

話したい。あの頃みたいに、何でもないことで笑いたい。

でも、それをしてしまったら。また戻ってしまう。

あの、甘い日々に。離れられなくなる。

だから——動かない。ただ、それだけを守る。

ふと、視線を上げる。彼は、まだこちらを見ていた。

変わらない目。まっすぐで。逃がさないような視線。

私は、わずかに息を吸う。

そして、ゆっくりと目を逸らした。見ないようにする。

それが、今の私にできる唯一の選択。
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