あと30日で、他人に戻るふたり

22日目 帰る場所

目が覚めて、まどろんでいる余裕はなかった。

すぐに身体を起こすと、足元のラグの上に大地さんが寝ているのが見える。


……あぁ、またやってしまった。
またソファ、奪っちゃった。

唯一の寝床である彼のソファを、いつも占領してしまうのだから。

私にかけていてくれたブランケットを、申し訳ない気持ちで彼にかけ直す。

時計を見ると、まだ五時半だった。
それでももうすでに外は明るいらしく、カーテンの隙間から日が差している。


あまり音を立てないように、静かにキッチンに移動した。

昨日は彼に朝食を準備してもらったから、今日は私が作っておこう。

コーヒーメーカーをセットして、冷蔵庫の中身を確認する。
ハムや野菜を取り出して、簡単にカットしてパンをトーストする。

かなり簡易的ではあるけれど、ホットサンドにした。


コーヒーのドリップがちょうど終わった頃、リビングから声が聞こえた。

「…おはよ」

その声にすぐ反応して、キッチンから顔を出して大地さんの姿を確認する。

ぼーっとした寝起きの顔で、こちらを見ている。

「おはようございます!すみません、昨日…またソファで寝ちゃって」

「あー、全然。よく寝れた?」

「はい…、私は寝れましたけど。大地さんは?」


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