クールな機長は契約恋人の副操縦士を離さない
四話 契約恋人
ロサンゼルス国際空港に到着したのは、日本時間で午前六時。現地時間は午後二時。定刻通りの到着はパイロットにとって大きな達成感が得られる。今日もいい仕事をしたと思いながら、空港の目の前にあるステイ先のホテルにチェックインした。
十階の客室からは大きな滑走路がよく見えた。外は快晴で気温は二十二度という四月のロスらしいカラッとした陽気だ。青空に吸い込まれるように離陸していく機体を見ていると、街へ繰り出したくなるが、昨夜はほとんど眠れていないので、シャワーを浴びた後は広いベッドに飛び込んだ。
硬めのマットレスの感触が心地いい。糊のきいた真っ白なシーツも、枕も、疲れ切った私の身体を優しく包み込む。
あっという間に意識を手放し、夢を見ることもなく、午後六時まで寝ていた。
ベッドから起きあがると、ぐうっとお腹が鳴る。
「何、食べよう」
佐藤キャプテンがホテル近くにあるハンバーガーのお店が美味しいと言っていたけど、円安だということを考えると、会社から支給されるパーディアム(滞在費)を、ハンバーガー一つに使うのは少し気が引ける。
「やっぱりマーケットかな」
一階に24時間営業のマーケットがあった。チェックインする時に確認したが、ハンバーガーのお店に行くよりは安くすみそうだった。
「よし、行こう」
Tシャツにジーンズという服装で客室を出て、エレベーターホールまで歩いた。そこで「南雲」と声を掛けられ、振り向くと、黒のジャケット、スラックスに白いワイシャツをお洒落に着こなした高月キャプテンがいた。
制服姿も凛々しいけれど、ノーネクタイで、一番上のワイシャツのボタンを外している姿がセクシーだった。
それに比べ、私の格好はかなりみすぼらしい。高月キャプテンに見られるのが恥ずかしくて、逃げ出したくなる。
「お疲れ様です」
「南雲、夕食を食べに行くのか?」
「ええ。一階のマーケットで何か調達しようかと」
「丁度いい。俺に付き合え。夕飯を奢ってやる」
「奢りですか!」
空腹のあまり食いついてしまった。
「ああ、好きな物をご馳走しよう」
ホテルの裏の店でハンバーガーを買ってもらおうと思った。佐藤キャプテンがあまりにも美味しそうに話すから気になっていた。
しかし、私はこの誘いを後悔することになるのだった。
十階の客室からは大きな滑走路がよく見えた。外は快晴で気温は二十二度という四月のロスらしいカラッとした陽気だ。青空に吸い込まれるように離陸していく機体を見ていると、街へ繰り出したくなるが、昨夜はほとんど眠れていないので、シャワーを浴びた後は広いベッドに飛び込んだ。
硬めのマットレスの感触が心地いい。糊のきいた真っ白なシーツも、枕も、疲れ切った私の身体を優しく包み込む。
あっという間に意識を手放し、夢を見ることもなく、午後六時まで寝ていた。
ベッドから起きあがると、ぐうっとお腹が鳴る。
「何、食べよう」
佐藤キャプテンがホテル近くにあるハンバーガーのお店が美味しいと言っていたけど、円安だということを考えると、会社から支給されるパーディアム(滞在費)を、ハンバーガー一つに使うのは少し気が引ける。
「やっぱりマーケットかな」
一階に24時間営業のマーケットがあった。チェックインする時に確認したが、ハンバーガーのお店に行くよりは安くすみそうだった。
「よし、行こう」
Tシャツにジーンズという服装で客室を出て、エレベーターホールまで歩いた。そこで「南雲」と声を掛けられ、振り向くと、黒のジャケット、スラックスに白いワイシャツをお洒落に着こなした高月キャプテンがいた。
制服姿も凛々しいけれど、ノーネクタイで、一番上のワイシャツのボタンを外している姿がセクシーだった。
それに比べ、私の格好はかなりみすぼらしい。高月キャプテンに見られるのが恥ずかしくて、逃げ出したくなる。
「お疲れ様です」
「南雲、夕食を食べに行くのか?」
「ええ。一階のマーケットで何か調達しようかと」
「丁度いい。俺に付き合え。夕飯を奢ってやる」
「奢りですか!」
空腹のあまり食いついてしまった。
「ああ、好きな物をご馳走しよう」
ホテルの裏の店でハンバーガーを買ってもらおうと思った。佐藤キャプテンがあまりにも美味しそうに話すから気になっていた。
しかし、私はこの誘いを後悔することになるのだった。