似た者同士の契約婚 ~結婚しないと宣言した日に出会った相手は、不眠の心臓外科医でした~
※優斗視点
***
「……よし、シース抜去完了」
カテーテル治療が完了し、優斗は深呼吸をした。
洋介は意識がはっきりしており、酸素マスク越しに何か言いたげな顔をしていた。
「処置は無事終了しました」
優斗が声をかけると、彼は小さく頷いた。
「後は看護師から詳しい説明があると思いますので、僕はこれで失礼します」
CCU(冠動脈疾患集中治療室)に移動した洋介は、今後の説明を終えた優斗の裾を掴んだ。
「……なんでしょう」
「めいわく、かけた」
小さく弱々しい声が、部屋に響く。
優斗はため息をついた。
「僕は仕事をしたまでです。貴方が謝る相手は僕じゃない」
「……」
黙りこんだ洋介に、優斗は堪えていた苛立ちが爆発しそうだった。
「美空のことを傷つけた貴方を、俺は一生許さない」
洋介にしか聞こえないような小さな声で告げると、彼は顔をしかめた。
「あいつが……おれを、くるわせたんだ。おれだって、あんなこと……したく、なかった」
「だったら、二度と美空に近づくなっ!」
優斗は声を殺して叫んだ。
洋介の目からは涙が溢れている。
だが同情する気にはなれなかった。
「いいか、次はない」
優斗の言葉に洋介が小さくうなずいた。
それを確認した優斗は、振り返らずにCCUを出た。
***
「……よし、シース抜去完了」
カテーテル治療が完了し、優斗は深呼吸をした。
洋介は意識がはっきりしており、酸素マスク越しに何か言いたげな顔をしていた。
「処置は無事終了しました」
優斗が声をかけると、彼は小さく頷いた。
「後は看護師から詳しい説明があると思いますので、僕はこれで失礼します」
CCU(冠動脈疾患集中治療室)に移動した洋介は、今後の説明を終えた優斗の裾を掴んだ。
「……なんでしょう」
「めいわく、かけた」
小さく弱々しい声が、部屋に響く。
優斗はため息をついた。
「僕は仕事をしたまでです。貴方が謝る相手は僕じゃない」
「……」
黙りこんだ洋介に、優斗は堪えていた苛立ちが爆発しそうだった。
「美空のことを傷つけた貴方を、俺は一生許さない」
洋介にしか聞こえないような小さな声で告げると、彼は顔をしかめた。
「あいつが……おれを、くるわせたんだ。おれだって、あんなこと……したく、なかった」
「だったら、二度と美空に近づくなっ!」
優斗は声を殺して叫んだ。
洋介の目からは涙が溢れている。
だが同情する気にはなれなかった。
「いいか、次はない」
優斗の言葉に洋介が小さくうなずいた。
それを確認した優斗は、振り返らずにCCUを出た。
***