敏腕CEOと契約結婚したら、攻略不能なほど溺愛されています
第五章 止められない気持ち
 休日の午後。出かける準備をしていたらスマホが鳴り、画面を見てみるとかけてきたのは成美だった。

「もしもし。成美?」
『陽咲の声を聞くの、久しぶりだね』

 成美とはあのあと、メッセージのやり取りはしていたけれど、日々に忙殺されて会えていなかった。
 家に帰れない私を泊めてくれた友人の彼女には、一度会っていろいろ話したいのだけれど……。

『結婚してからもう二カ月かぁ。元気でやってるの?』
「元気だよ」
『あのとき、いきなり結婚したって言われて、めちゃくちゃビックリしたんだからね』
「ごめん」

 電話口で成美のあきれた声が聞こえてきたため、私も冗談交じりの口調で返事をした。
 以前、結婚の報告をしたとき、碧人さんの家で暮らすとだけは伝えておいた。だけど、利害が一致した期間限定の偽装結婚であることは話せていない。

『元気で幸せに暮らしてるならよかったよ。またタイミング合わせて、ご飯でも食べに行こう』
「……うん。ありがとね」

 心配して電話をくれる友達がいるというのは、本当にありがたい。
 私がなぜ突然結婚したのか、いつか成美にはすべて話すつもりでいる。しかしそれはまだ先になりそうだ。
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