終電を逃した夜、鑑賞用の王子様は婚約者にした私を離さない
第20話 全部、私の責任です
「この度は申し訳ございませんでした」
次の日、あたしと鮫島はワタセホテルの一室で、頭を下げていた。
「藤原さんに確認する前に私が誤投稿してしまい——」
「上司である私の監督不行き届きです。責任は全て私にあります」
事情を話そうとする鮫島を遮る。
そう、こんな所で鮫島には折れてほしくない。
九条さんは冷静な声で、話し始める。
「頭を上げてください。関係各社には昨晩、私と藤垣統括で謝罪済みです」
——知っている。
あの後、ビーナスベルトであたしから事情を聞いた綾人。
すぐさま、九条さんや大垣さんと連絡して、あわただしくホテルへ戻って行った。
あたしも同じく、会社に戻り対応に追われ、帰宅したのは、とっくに終電が終わっていた頃だった。
(それでもまだ綾人は帰ってきてない……)
あたしが綾人の顔を見たのは、この謝罪の場だった。
「誤投稿に気付いたのが早かったこと、拡散率も低かったことが、幸いでした」
「ただ……藤垣統括と藤原さんの顔バレ……ですよね」
大垣さんが不安そうにあたしたちを見やる。
「私はどうってことありません」
「ですが顔が出てしまった以上…」
「俺もいいけどな」
「え?」
「散々、顔がいいって言われ慣れてるし。なら、俺が広告塔になればいいんじゃね?」
堂々とイケメン宣言する綾人に、場の空気が少し和らぐ。
「志穂」
「失敗した後の対応で評価は変わる」
「だから、鮫島さんも志穂も、仕事の失敗は仕事で挽回しろ」
綾人が何でもないことのように言ってのけた。
いっせいに視線があたしに集中する。
「はい……」
あたしはただただ、もう一度頭を下げることしか出来なかった。
次の日、あたしと鮫島はワタセホテルの一室で、頭を下げていた。
「藤原さんに確認する前に私が誤投稿してしまい——」
「上司である私の監督不行き届きです。責任は全て私にあります」
事情を話そうとする鮫島を遮る。
そう、こんな所で鮫島には折れてほしくない。
九条さんは冷静な声で、話し始める。
「頭を上げてください。関係各社には昨晩、私と藤垣統括で謝罪済みです」
——知っている。
あの後、ビーナスベルトであたしから事情を聞いた綾人。
すぐさま、九条さんや大垣さんと連絡して、あわただしくホテルへ戻って行った。
あたしも同じく、会社に戻り対応に追われ、帰宅したのは、とっくに終電が終わっていた頃だった。
(それでもまだ綾人は帰ってきてない……)
あたしが綾人の顔を見たのは、この謝罪の場だった。
「誤投稿に気付いたのが早かったこと、拡散率も低かったことが、幸いでした」
「ただ……藤垣統括と藤原さんの顔バレ……ですよね」
大垣さんが不安そうにあたしたちを見やる。
「私はどうってことありません」
「ですが顔が出てしまった以上…」
「俺もいいけどな」
「え?」
「散々、顔がいいって言われ慣れてるし。なら、俺が広告塔になればいいんじゃね?」
堂々とイケメン宣言する綾人に、場の空気が少し和らぐ。
「志穂」
「失敗した後の対応で評価は変わる」
「だから、鮫島さんも志穂も、仕事の失敗は仕事で挽回しろ」
綾人が何でもないことのように言ってのけた。
いっせいに視線があたしに集中する。
「はい……」
あたしはただただ、もう一度頭を下げることしか出来なかった。