【1話からの長編大賞用】冴えなかった元彼が、王子様に変身して帰ってきた。
第三章:出る杭は打たれる



***

 週明けの月曜日はどこの会社も忙しくなる。

 土日の間に溜まった電話やメール、FAXなどを処理し、優先順位を決めてから仕事をはじめる。




 「あ、おはよう奥畑ちゃん〜!」

 「仁科さん、おはようございます」

 「やだねぇ、月曜日が始まっちゃったねぇ。なんで土日ってすぐ終わっちゃうんだろうねぇ」



 真紀子はどんなに忙しくても、決して機嫌を悪くしたり雰囲気が曇ったりすることはない。

 総務部に長くいる彼女がそんな性格だからか、ここはどの部署よりも人間関係が穏やかなのだと言われている。

 前職が裕一の秘書として毎日忙しく働いていた悠里にとって、人間関係も良好で、さらに定時に帰宅できる今の環境はとても有難いものだった。



 悠里は自分の席について、パソコンを起動させたそのときだった。

 突然、フロアの奥から悲鳴のような声が響き渡った。



 「あれ!?なんで……っ!?データがない!?」



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