王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
15.
「どうぞお入りください」
エメリーネは落ち着いた声でアルマスを招き入れる。
「アルマス。どうかしたのかしら?」
「ベルジュ公爵がいらっしゃるとお聞きしたので、挨拶をと……」
扉がゆっくりと開き、アルマスが入室する。
アルマスの瞳が部屋を一瞥し、エメリーネとオディロンに交互に注がれた。その背後には、黒いオーラがめらめらと燃えるように立ち上り、部屋の甘い花の香りを押し退けるような不穏な気配を放つ。
「ベルジュ公爵は、わたくしのお見舞いに来てくださったわ。見てちょうだい、このお花。ベルジュ公爵が持ってきてくださったのよ? 素敵でしょう?」
エメリーネは穏やかな微笑みを浮かべ、無邪気に言った。
アルマスは一瞬、表情を硬くしたが、すぐに取り繕うように口を開く。
「なるほど。ですが、これでは花の匂いがきつすぎませんか? 具合が悪くなる」
彼の言葉にはどこか棘がある。
エメリーネは落ち着いた声でアルマスを招き入れる。
「アルマス。どうかしたのかしら?」
「ベルジュ公爵がいらっしゃるとお聞きしたので、挨拶をと……」
扉がゆっくりと開き、アルマスが入室する。
アルマスの瞳が部屋を一瞥し、エメリーネとオディロンに交互に注がれた。その背後には、黒いオーラがめらめらと燃えるように立ち上り、部屋の甘い花の香りを押し退けるような不穏な気配を放つ。
「ベルジュ公爵は、わたくしのお見舞いに来てくださったわ。見てちょうだい、このお花。ベルジュ公爵が持ってきてくださったのよ? 素敵でしょう?」
エメリーネは穏やかな微笑みを浮かべ、無邪気に言った。
アルマスは一瞬、表情を硬くしたが、すぐに取り繕うように口を開く。
「なるほど。ですが、これでは花の匂いがきつすぎませんか? 具合が悪くなる」
彼の言葉にはどこか棘がある。