ひとりぼっちの上司と私
穏やかな日々
須田さんの香りがするベッドの中で、目を覚ます。
何度か瞬きしながらぼうっとしていると、そういえば、彼と両想いになったんだ――という、夢みたいな幸せを思い出す。
須田さんはまだ寝てるかな……?
昨夜この家に来た時、ご飯はみんなといる時に済ませていたので、シャワーだけ貸してもらった。
下着は途中のコンビニで調達したけれど、着替えはなかったので、彼が買ってからまだ一度も着てなかったというスウェットの上下を借りた。
腕と裾は何度も折り返してあるし、ウエストは油断するとずり落ちるくらいに緩い。
その姿でリビングで待っていた彼の前に行き、『お父さんの服を借りた子どもみたいですね』と笑ってみた。
須田さんはなにも言わずに私を手招きすると、広げた脚の間に私を座らせ、後ろからギュッと抱きしめてきた。それから、私の肩に顎を乗せて――。
『子どもじゃない。俺の大切な恋人だ』
囁くような甘い声に心臓はバクバク暴れて、須田さんってこんなに甘い人だったの……!? と、心の中で叫んだ。