マッチングした相手は片想いの社長でした

第11話 同期の優しさ

パソコンの画面の右下に表示された時刻を見て、私は小さく息を吐いた。

もう二十一時を過ぎている。

「はあ……」

昼間はあれほど賑やかだった企画部のフロアも、今はほとんど人が残っていない。

窓の外にはビルの明かりが並び、静まり返ったオフィスにはキーボードを叩く音だけが響いていた。

あと少し。

そう思って資料を開き直したところで、背後から聞き慣れた声がした。

「また残業?」

振り返ると、涼太君が立っていた。

「涼太君。まだいたの?」

「それ、こっちのセリフ」

呆れたように笑いながら、涼太君が私の机に置かれた資料を覗き込む。

「これ今日中?」

「うん。明日の朝までにまとめておきたくて」

「手伝うよ」

「えっ、でも涼太君の仕事は?」
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