マッチングした相手は片想いの社長でした

第7話 あなたの隣で

週が明けても、私はどこか落ち着かなかった。

パソコンの画面には、朝から作っている企画書が表示されている。

何度も確認したはずなのに、同じ文章を読み返してしまう。

原因は分かっていた。

私はそっと顔を上げ、少し離れた場所にいる春樹さんを見た。

いつも通りのスーツ姿。

社員と話している表情も、仕事の指示を出す声も、普段と何も変わらない。

――本当に、婚約者なんていないの?

先日の春樹さんの言葉が、頭の中で何度も繰り返される。

『俺に婚約者? 覚えないけど』

冗談を言っているようには見えなかった。

でも、会社ではずっと噂になっている。

春樹さんには、両親が決めた婚約者がいる。

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