高嶺の花も恋をしたい!
サプライズの行方は
 すべてが順調にいっていたはずなのに、一体どこで間違えたんだろう。

 寝起きの花緒を急かしながら準備をさせ、車に押し込んだ。
 俺も遠出は久しぶりで、名神高速を愛車で飛ばしながら爽快感を味わっていた。

 花緒はどこへ行っても目をキラキラさせながら楽しんでいた。

 思いがけず一泊することになったが、実はこれも想定内で『日帰り湯に立ち寄るかもしれないから』と用意させていたのは、一泊する予定に備えてのことだった。

 ホテルに着いて温泉で汗を流し、近江牛を堪能し、花緒は始終ご機嫌だった。

 遅ればせながら誕生祝いもできたし、この後のサプライズに備えて、完璧な流れだったはずなんだ。

 なのに突然の涙?
 しかも俺の不能を疑ってる?
 どうしてこうなったんだ!
 
「……悪かった。こういうのは慣れてなくて……サプライズなんて考えるもんじゃないな」
「サプライズ?」
「花緒、ほんのちょっとだけ説明を待ってくれるか?」

 とりあえずコクンとうなずきはしたが、頭にハテナがついている状態の花緒をベッドに座らせたまま、俺はフロントに電話を入れた。

 1分も待つことなく、頼んでいたものが全て届く。

 この部屋は広いのだが、残念ながらツインベッドからリビングスペースが見渡せる。だから何が運ばれてきたのか丸見えだった。

 ハァ……なかなかスマートな告白って難しいものなんだな。俺には向いていないのかもしれない。
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